金属パイプを曲げる設備って・・・

ステンレス・アルミパイプ 受託加工センター

早速ですが、みなさんの身の回りにも様々な曲がった金属パイプがあるって、ご存じでしょうか

自動車・バイクなどに使われる太I配管や電化製品を構成する細めの配管に始まり、手すりや街の標識の支柱、パイプ椅子などなど、金属の曲がったパイプって様々なところにあるんです。

今回のコラムでは、実はみなさんにも馴染みのある金属パイプを曲げている設備についてご紹介させて頂こうと思います。

◆パイプベンダー

弊社が所有する金属パイプの曲げ設備は「パイプベンダー」という設備です。

 

画像のものは「120型」と呼ばれる最大直径120mmのパイプまで曲げる事ができる非常に大型の設備です。

このサイズのパイプベンダーを所有するパイプ曲げ加工業者はかなり珍しいです。

パイプ曲げを行う際に肝になるのは、設備の前側に取り付けられる7つの部品(型)。
①:チャック
②:マンドレル
③:ベンディングフォーム
④:クランプ(押し)
⑤:クランプ(受け)
⑥:ワイパー
⑦:プレッシャー

チャック

後方からパイプを掴んで支える役割を担っています

異径での流用:✖
同径板厚/曲げR違いでの流用:●
同径曲げR違いでの流用:●

 

マンドレル

パイプの内側からパイプのシワ/偏平を防止する役割を担っています
形状は1ボール/2ボール/3ボール/砲弾型など様々
異径での流用:▲(パイプ内径が同じなら流用可)
同径板厚違いでの流用✖
同径曲げR違いでの流用●

ベンディングフォーム

この部品(型)を軸にパイプが曲げられるため、曲げの見た目を左右する部品
異径での流用:✖
同径板厚違いでの流用:●
同径曲げR違いでの流用:✖

クランプ

パイプを外側から掴んで固定する役割を担っています
曲げ間の距離が短い/端末加工がされたパイプを曲げる、などの場合、専用のクランプが必要になる可能性あり
異径での流用:✖
同径板厚違いでの流用:●
同径曲げR違いでの流用:●

ワイパー

曲げを行った際に発生するシワを延ばす役割を担っています
プレッシャーとセットで効力を発揮します
異径での流用:✖
同径板厚違いでの流用:●
同径曲げR違いでの流用:✖

プレッシャー

ワイパーにパイプを押し当てる役割を担っています
異径での流用:✖
同径板厚違いでの流用:●
同径曲げR違いでの流用:●

パイプベンダーは上記の部品(型)を組み合わせる事で様々なパイプ曲げに対応できる設備です。

まとめ

弊社の所有するパイプベンダーの機能・役割をさらっとご紹介させて頂きましたが、
設備さえあれば金属パイプの曲げが行えるかといえば、なかなかそうはいきません。
曲げの形状によって使用する部品の形状を変更、曲げるパイプの材質によって部品の材質も変更、
更に設備のプログラムの調整など、部品とプログラムの組み合わせは千差万別、金属パイプの曲げは奥深く、経験と技術がものをいう世界です。
弊社は長年自動車配管の加工に携わらせて頂いており、「金属パイプの曲げ」に多くの知見をもっております。
お困りごとがございましたら是非ご相談下さい。